0歳からフルタイムで子供を預けて働くこと6年。「小1の壁」なんて楽勝で乗り越えられる!と思っていた私も、娘が小1の時に正社員を辞めることになりました(涙)
小1の壁(しょういちのかべ)とは?
小1の壁とは、簡単に言うと
「子供が小学1年生になり出てくる問題に阻まれ、お母さんがこれまでの仕事を継続出来なくなる(会社を退職したり、正社員からパートになる)」ことです。
世間的には「子供が小学校にあがったら育児は楽になる」と思われがちです。
しかし、せっかく0歳から保育園に入って卒園するまで、6年頑張って働いても、この小1の壁であっさりと挫折してしまうお母さんはとても多いのです。
より詳しく見ていきましょう。
小学生の子供は、下校時間が早い
保育園は、主に9時から16時まで開園しており、お母さんの就業時間にあわせて朝7時から夜19時くらいまで延長保育サービスがあるのが一般的です。
しかし、小学校に入学すると、4月の前半は春休み~午前中のみで下校、給食が始まってからも小1のうちは13:30から14:30くらいに下校する小学校が多いでしょう。
小2から小3になるとおおむね15:00前後の下校、小4以上になるとおおむね16:00前後の下校になりますが、教員の会議や特別日課などで、全学年が14:30ごろに一斉下校になることも頻繁に生じます。
12月や3月などは月の半ばから毎日30分から1時間ほど下校が早くなったり。
フルタイムで働くのであれば学童やヘルパーなどのサービスの手配が必須です。
小学生の子供は、休みが多い
小学校は保育園よりも圧倒的に休日が多いです。
保育園は長期の休みはお盆や年末年始の1週間弱で、おおむね企業の休みとと同じですが、小学生は春休み、夏休みは1か月以上、冬休み、春休みも2週間ほど。ほか運動会などの行事のあとの振替休日や県民の日なども休日になります。
学童保育の問題
上記の理由から、フルタイムで仕事をする共働き家庭はおおむね放課後は学童保育を利用します。
しかし、地域によっては学童保育の数が足りず、保育園より激戦になる場合も。
また、利用時間が18時までなど、フルタイムで働く親が迎えにいくには難しい時間までしか運営していない学童も多くあります。
また、学童に入れても、自分より年下のお友達ばかりだった保育園から、急に高学年の年上のお兄さんお姉さんがいる環境に慣れずに、学童に行くのを嫌がる子もでてきます。
「小4の壁」もある!
学童保育がひっ迫した地域は低学年しか学童に入れず、4年生からは学童保育を強制退去になる場合も。高学年とはいえ、10歳くらいでは、夜に親が帰ってくるまで1人にさせるのはまだ心配な年頃です。
また小学校高学年になると自ら学童にいかなくなる子供もいます。
放課後、フルタイムの親が帰宅する18時から19時くらいまで小4の子供を鍵っ子や1人にすることになります。子供は家で過ごしたり、友人と遊んだりすることになりますが、これが心配で会社を辞めたり、働き方を変える親もいます。これはいわゆる「小4の壁」と呼ばれます。
こんなことも!意外な小1の壁(わが家の例)
子供が小学校に上がる前から、小1の壁があることは知っており、ある程度予想していた私でしたが、「学童に預けられれば何とかなるでしょう」と思っていました。しかし、実際には考えもしなかった問題がいくつか出てきました。
学童おやつ問題
学童に入ると、大量の既製品おやつが出されます。
保育園の時は、給食の先生が園で手作りするおやつ(ホットケーキ)+牛乳などでしたが、
学童では、アイスバー、チョコ菓子、ゼリー、スナック菓子小袋など、4種類くらいのお菓子が出てきます。高学年でも満たされるボリュームになっているので、1年生だと多すぎるくらいの既製品お菓子を毎日学童で食べてきます。
「学童に入ると、おやつでおなかがいっぱいで帰宅後もご飯をねだらなくなる」というのが、保育園から学童に入ったお母さんの感想あるあるとして、よく語られます。
私は比較的健康的な食生活に気を配っていたので、毎日このようなおやつをおなか一杯食べさせられる(なぜか子供がいらないと言っても「そんなこと言わないで食べなよ!」と先生に食べさせられる学童でした)で、毎日モヤモヤしていました。
夏休みお弁当問題
学校給食のない日(夏休み、冬休みや、終業式など午前中終わりの日)は、お弁当を持参になります。とくに、暑い夏休みのお弁当作りはとても気を使います。(しかも冷蔵庫がなく、常温保存だったりします)。
フルタイムで働きながら、毎朝子供のお弁当を用意するのはなかなか大変です。
夏休みは毎朝5時に起きて、ご飯に入れるお弁当を一生懸命冷ましました(涙)
学童保育によっては、長期休みには仕出し弁当をとってくれるところもあるそうです。うらやましいですね。
子供がクラスのお友達と比べる問題
保育園の時は、基本クラス全員のお友達のお家のお母さんが働いているのですが、小学校に入ると、働いていない(もしくはパートなどで子供の帰宅時間には在宅している)お母さんも多いことに子供が気づいてしまいます。
地域によっては、学童に通っている子供の方が少ない状態になってしまうため、ここで、「ほかの友達はお母さんがいる家に帰宅しているのに、なぜ私だけ学童に行かなければいけないの?」と子供がすねてしまうことがあります。
我が家は東京近県の都市からは少し外れた田舎でしたが、クラスで学童に入っているのは数人でした。子供が小学生で、親がフルタイム働く家はこんなに少ないのかと驚きました。鍵っ子にさせている家は聞きませんでしたが、おばあちゃんと同居している家はありました。
学童の先生が学童辞めさせたがる問題
私の地域がたまたまかもしれませんが、保育園の先生は共働きに理解がありました。
子供にも「○○ちゃんのお母さんはお仕事していてかっこいいね」と応援するように接してくれていたのですが、小学校の学童の先生は「本当は子供はお母さんのいる家に帰るのが一番ですから。学童に入った子供の多くは1年の夏休みごろに辞めていきますが、私たちもなるべくお子様がはやく学童をやめられるように、子供たちにも促しています」というようなことをおっしゃられていて、あまりに前時代的な物言いに愕然としたことがありました。
地域にもよるのでしょうか。小学校という教育機関はまだまだ家庭重視の雰囲気があります。学童以外に、PTAでもお母さんが主婦であることを前提にスケジュールを組まれているところも多く、共働きの家庭は仕事と役員の両立が大変なことがあります。
うちの場合は、小1の壁以外にも色々ありましたが、娘が学童を嫌がるようになり、お母さんがいないことを寂しいとポロポロ泣く日々に加えて、私自身も上記の理由から学童に不信感を持ってしまったところから学童を利用しない働き方を考えるようになりました。
どうすればいい?小1の壁の乗り越え方
「小1の壁」の対策方法にはどのようなものがあるでしょうか。
祖父母をフル活用
夏休みなどの長期休暇、毎日学童に行くだけでは子供も退屈ですね。とはいえ親はそうそう会社を休むわけにもいきません。我が家では、夏休み1-2週間ほどおじいちゃん、おばあちゃんのいる田舎にお泊まりする計画を立てました(田舎留学)。最初はまだ親元を離れるのはちょっと寂しいかな?と思いましたが、長期休暇らしいイベントになり、夏休みのいい思い出になったようです。
また引っ越し検討できる範囲に親が住んでいる方は、小学校に入るのを機に引っ越しを検討されてもいいかもしれません。学童に行くのをぐずった時にも、放課後はおじいちゃん、おばあちゃんの家で過ごせるようになります。
習い事や、学外のプログラムを積極活用
教育費に余裕のあるお家や、コミュニケーション力の高い子供向けです。
平日日替わりで習い事の予定を入れることで、学童に行きたくない子供の居場所を作ることができます。最近は、学童から習いごとへの送迎を担当してくれるサービスもありますし、送り迎えにシルバー人材やヘルパーさんを利用することもあります。
長期休暇も、様々な団体で、英語キャンプや山での合宿プログラムなどが企画されているので、あらかじめ申し込んでおくと、親が不在でも様々な経験を積ませることが可能です。
ただし、こういうイベントに1人でも積極的に参加できる子供に限ります。うちの子は性格的にこういうプログラムに1人で参加できるタイプではありませんでした…仲の良いワーママ友達がいれば友達と一緒に参加するというのもありかもしれません。
兄弟を計画して作る
上の子には通用しませんが、歳の近い兄弟の場合は、下の子を同じ学童に入ることで下の子が学童になじみやすいメリットがあります。
また、本人が学童をやめたがる(退所を迫られる)小4くらいになった時にも、兄弟がいると、家に1人にさせなくて済むので安心です。
我が家は二人目不妊で残念ながら一人っ子になりそうですが…
留守番するにも、いつも1人なのと、2人で留守番とでは精神的な安心感が違います。
そういった点でも兄弟がいるご家庭が羨ましいですね。
小1の壁を上手に乗り越えよう
嫌がっている子供、弱っている子供を見ると、親はどうしても仕事をセーブしたくなるもの。
しかし、うまく小1の壁を乗り越え仕事を続けることでキャリアアップにつながる場合もあります。
事前にシミュ―レーションと対策を練ることで、上手に小1の壁を乗り越えたいですね。
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